2020年[US244]7月13日、アメリカは南シナ海仲裁裁判(2016年[US240]7月12日)と同じ立場を採ることを表明し、南シナ海におけるチャイナ権益について初めて公式に否定した。
最初にクールザックリまとめてみました。
2016年[US240]7月12日、南シナ海仲裁裁判(South China Sea Arbitration)において、オランダ・ハーグの常設仲裁裁判所は、「チャイナが主張する九段線は『海洋法に関する国際連合条約』に反する」等の判断を下していました。
アメリカは、形式上あくまでチャイナとフィリピンの間の仲裁裁判ではあり、公式にこれに言及することを避けました。バラク・フセイン・オバマ大統領(第44代大統領、任期:2009年[US233]1月20日〜2017年[US241]1月20日)以来、南シナ海における「航行の自由作戦(Freedom of Navigation)」を展開して、事実上チャイナの主張を認めないとする立場に留めていたわけです。
2020年[US244]7月13日、南シナ海仲裁裁判から4年経つことを機に、アメリカは、公式に同裁判と同じ立場を採ることを表明し、かつ、チャイナの主張を「完全に違法」と非難しました(U.S. Position on Maritime Claims in the South China Sea)。これは、アメリカのチャイナに対する立場を一歩進めるものであり、フィリピン等のチャイナの脅威に直面している南シナ海周辺諸国にとって大きな前進です。
We are making clear: Beijing’s claims to offshore resources across most of the South China Sea are completely unlawful, as is its campaign of bullying to control them.
https://www.state.gov/u-s-position-on-maritime-claims-in-the-south-china-sea/
文責:四々縦七