?2020.08.24の週

08/24の週、アメリカとチャイナの事実上の「戦争」状態第6週において、チャイナが中距離弾道ミサイル4発を南シナ海に発射した。日本としてはアメリカやアジア諸国との連携を強める機会を与えてくれている面もあり、「対立激化」という不安を煽るような受け取り方は違うだろう。

ただ、中国共産党が「国内向け」に示威行動を採る必要性が高まっていることを如実に表しているので、香港だけでなく、尖閣、台湾、インド国境など、「国内向け」アピールの軍事行動が取られるリスクにはひきつづき最大限の注意を払わなければならないだろう。

今週もっとも気になったのは、チャイナとオランダの会談だ。。オランダには半導体製造装置メーカーASMLがあり、米中対立激化に伴いチャイナにとってのオランダとの貿易は重要性を増す可能性が高い。今回の会談も(報道はされないが)チャイナ側が頼み込んで実現した可能性もあり、今後オランダがチャイナに籠絡される展開があるのかないのか注視する必要がある。

逆に言えば、半導体製造装置は台湾とオランダでシェアの大半を担っているので、今回の会談はオランダからアメリカに対するメッセージという可能性もあるだろう。

日本に関連して、安倍首相の辞意表明については別記事に書いた。

持病悪化が理由なので、「ありがとうございました。お身体を大事に」としか言葉がない。私見だが、持病をしっかり治して、近い将来に第3次安倍政権を実現することも十分に可能だと思う。今後とも、外交など政治的役割を果たして貰えることを望んでいる。

  • 8/23(日) 台湾:「金門砲戦」戦没者慰霊祭に米国在台協会(AIT)台北事務所所長が初参加
  • 8/23(日) ベラルーシ:大統領選不正疑惑について20万人デモ
  • 8/23(日) リトアニア:3.5万人の「人間の鎖」でベラルーシ反体制派への連帯を示した
  • 8/24(月) 日本:安倍晋三首相の連続在職日数が2,799日となり歴代1位に
  • 8/24(月) アメリカ、チャイナ:電話による閣僚級会談を開催し、貿易協議の進展を相互に確認
  • 8/24(月) アメリカ:共和党全国大会開幕。トランプ大統領を指名
  • 8/24(月) アメリカ:ポンペオ国務長官がイスラエル、UAE、バーレーン、スーダンを歴訪。バーレーンもイスラエルとの国交樹立の可能性か?
  • 8/24(月) アメリカ:TikTokが米政権を提訴
  • 8/24(月) 韓国:日韓GSOMIA(軍事情報包括保護協定)破棄通告期限。韓国は「いつでも終了できる」と嘯く
  • 8/25(火) インド:5Gからチャイナ企業を事実上排除。インド当局は、国内通信各社に対し、5Gの試験でファーウェイやZTEなどを使うことを禁じた
  • 8/25(火) チャイナ:演習区域に米軍機侵入と抗議声明発表
  • 8/25(火) オーストラリア:キリンの豪州子会社のチャイナ企業への売却を断念。オーストラリア政府当局の承認得られず
  • 8/26(水) チャイナ:中距離弾道ミサイル2発を南シナ海に向けて発射。演習区域への米軍機侵入に対する警告か?青海省からは東風(DF)26「グアムキラー」を、浙江省からはDF21「空母キラー」を、それぞれ発射した
  • 8/26(水) アメリカ:南シナ海軍軍事拠点化に関与したとして、チャイナ企業24社などに対する制裁発表
  • 8/26(水) アメリカ:チャイナの抗議に対し、「偵察は国際法の範囲内」と声明
  • 8/26(水) アメリカ:8/26のチャイナによるミサイル発射は4発だったと発表
  • 8/26(水) イラン:2つの核施設についてIAEAの査察受入れを発表
  • 8/26(水) オランダ:ルッテ首相がチャイナの王毅外相と会談。「多国間主義」への支持を表明
  • 8/26(水) フィリピン:南シナ海におけるチャイナによるフィリピン船舶への攻撃が続く様なら、アメリカとの軍事同盟を検討すると外相が発言。米比軍事同盟について、ドゥテルテ政権下で初の言及
  • 8/27(木) ベラルーシ:ロシアのプーチン大統領が現在のところ軍事介入の必要はないと発言
  • 8/28(金) 日本:安倍晋三首相が辞意を表明。持病の悪化が理由と説明
  • 8/28(金) チャイナ:海警局の船2隻が領海侵入。尖閣に5kmまで接近
  • 8/29(土) 日本、アメリカ:日米防衛相会談。尖閣に安保適用を確認
  • 8/30(日) 台湾:チェコのビストルチル上院議長を団長とする地方首長、企業家、メディア関係者などの訪問団が台湾を訪問。前任のクベラ氏が昨年台湾訪問を約束したが、中国大使館に脅迫され、急死したことが背景

文責:四々縦七

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