現在に至る日本の外交・軍事の起点はいつと考えれば良いだろう?
No surpriseだと思うけれど、日本の現在の外交・軍事を考える上での起点は1853年[US077]7月8日のペリー来航(黒船来航)だろうとわたしは考える。
江戸時代が終わる引き金となった日本の歴史上のインパクトから言っても、「いや〜ござったペリーさん」で年号を暗記できる覚えやすさから言っても起点として適切だと思う。
ちなみに、このペリー提督を日本に派遣したのはアメリカ13代大統領Millard Fillmore。もっとも、副大統領から昇格して大統領になったFillmoreは1952年[US076,4*463]に行われた大統領選に敗れて、再選を果たせなかった。
日本が開国したのは、鎖国下でも交易を続けていた清でもオランダでもなく、当時覇権国であったイギリスでもロシアでもなく、1776年[US000]7月4日に独立を宣言してから僅か77年目の若い国家アメリカであった。
今年2020年[US244]は、開国167年目に当たる。今後の日本の外交・軍事を考える上で、イギリス??、ロシア??、フランス??、アメリカ??、ドイツ??、イタリア??、チャイナ??等の諸大国の地政学(=戦争の歴史)を学ぶことはもちろん重要だ。
しかし、成功も失敗も含め、自国??の地政学(=戦争の歴史)を学ぶことは、自国の今後の外交・軍事を考える上で、最も重要だろうとわたしは考える。
ところで、誰もが小学校?の社会の教科書で習う「太平の眠りを覚ます上喜撰(蒸気船)たった4杯で夜も眠れず」という狂歌が、わたしは妙に印象に残っている。「うまいこと言うな」、「でも、まあ、上喜撰が高級なお茶のことだとは分からないな」という記憶だ。
改めてこの狂歌を読むと、当時の日本人は冷静だったのかもしれないな、とも思う。何せ、異国への恐怖よりも、支配者(江戸幕府)や周囲の同胞の慌てぶりを情けなく思う気持ちが勝っているから、「この世の終わり」っていう印象をあまり受けないのが面白い。
文責:四々縦七